1. ラジカル重合とは
ラジカル重合はビニルモノマーなどの重合に用いられる方法で、高活性なラジカルを成長種として開始反応、成長反応、連鎖移動反応、停止反応を素反応とする連鎖反応であり、主にアゾ化合物や過酸化物が開始剤として使用されています。
1-1. ラジカル重合の反応機構(素反応)
ラジカル開始剤から⾼活性のラジカルが発⽣し、モノマーと反応して成長ラジカルを発生させる開始反応を経て、このラジカル種が連鎖的に次々とモノマーに付加する成⻑反応が進⾏し、⾼分⼦が効率的に得られます。成長ポリマーラジカルが、その成⻑末端同⼠の再結合や不均化によって活性を失う反応が停⽌反応、重合系の他の化学種と反応して成⻑ラジカルの移動・再開が起こる反応が連鎖移動反応であり、これらのようにポリマー鎖成⻑を妨げる反応も同時に起こります。