医薬部外品のイメージ

化粧品・医薬部外品 関連材料​

塩化セチル
ピリジニウム

化粧品・医薬部外品をつくる

塩化セチルピリジニウム(CPC)は、殺菌、抗カビ作用をもったカチオン界面活性剤です。 当社のCPCは、高純度結晶であり、高い安全性を求められる歯磨き、マウスウォッシュ、ウェットティッシュの抗菌成分として使用されている他、化粧品、トイレタリー関連、工業用と幅広い分野でご好評いただいております。​

品名(略号) Cetylpyridinium Chloride , Monohydrate (CPC)
化学名 Hexadecylpyridium Chloride , Monohydrate
日本化粧品成分表示名 セチルピリジニウムクロリド
医薬部外品成分表示名 塩化セチルピリジニウム
日本薬局方外医薬品成分表示名 塩化セチルピリジニウム
INCI(国際化粧品成分名) Cetylpyridinium Chloride

構造式

塩化セチルピリジニウムの構造式
CAS RN® 無水物 [123-03-5]
1水塩 [6004-24-6]
分子量 358.01

物性

外 観 形状:結晶性粉末
色:白色
融 点 80~84℃
溶解性 水 :可溶
その他 :クロロホルム、エタノールに易溶
吸湿性 RH=80%(25℃) において、吸湿性は認められない
包装形態 20kg包装

殺菌データの例

(1)一般細菌、真菌に対する抗菌スペクトルの比較

CPCは細菌のみならず、真菌(カビ)にも有効です。また他の抗菌剤と比較しても優れております。

菌類 試験微生物 〈 注1〉 CPC 比較試験薬剤 〈 注2〉
BZC CHG TCC MPB BA
細菌 a Staphylococcus aureus FDA209P 5 50 5 1 >1000 1000
b Escherichia coli U5/41 200 2000 5 >2000 >1000 1000
c Bacillus subtilis LAM1213 5 50 2 1 >1000 1000
d Pseudomonas aeruginosa P2 >1000 6000 500 >2000 >1000 1000
真菌 e Candida albicans NHL4019 200 500 >1000 1000 500
f Aspergillus niger MHL5088 500 500 >1000 1000 500

〈注1〉試験微生物

  • a:黄色ブドウ球菌(S.aureus)
  • b:大腸菌(E.coli)
  • c:枯草菌(B.subtilis)
  • d:緑膿菌(P.aeruginosa)
  • e:カンジダ症起因菌(C.albicans)
  • f:クロカビ,アスぺルギルス症起因菌

〈注2〉比較試験薬剤

  • BZC:塩化ベンゼトニウム
  • CHG:グルコン酸クロロヘキシジン
  • TCC:3,4,4’‐Trichlorocarbanilide
  • MPB:Methyl p‐Hydroxybenzoate
    (Methylparaben)
  • BA :安息香酸抗菌スペクトルの比較
    (MIC(最小発育阻止濃度)値:μg/ml(ppm))12)13)

(2)各種MRSAに対する殺菌力試験

CPCはMRSA菌に対して有効で、CHGに比べ明らかに即効性があるのがわかります。

CPC/各種MRSAに対する殺菌力試験
(測定:大阪府立公衆衛生研究所,Jul. ’93)

試験薬剤 薬剤濃度
(%)
試験菌株と殺菌時間〈測定法:マイクロプレート法〉
MRSA(a)
(高度耐性菌)
MRSA(b)
(中程度耐性菌)
MRSA(c)
(軽度耐性菌)
S. aureus
IFO12732
(比較非耐性黄ブ菌)
CPC 0.05 1分 1分 1分 1分
0.1 1分 30秒 30秒 30秒
0.2 30秒 30秒 30秒 30秒
CHG
(グルコン酸
クロルヘキシジン)
0.1 5分 5分 10分 10分
0.2 3分 3分 5分 5分

新型コロナウイルス(COVID-19)に対するCPCの有効性評価
(抗ウイルス試験)

塩化セチルピリジニウム(CPC)0.05%水溶液において、新型コロナウイルス(COVID-19)を99.99%減少させることを確認しました。

※一般財団法人 日本繊維製品品質技術センターにて試験実施

●試験条件

試験ウイルス:SARS-CoV-2

試験サンプル:0.05% 塩化セチルピリジニウム水溶液
(使用した製品:732-17349)

試験条件 : ウイルス懸濁液:試験サンプル=1:9
作用温度 25℃
作用時間 15秒、5分

感染価測定法 : プラーク測定法

●試験結果

資料サンプル ウイルス感染価
(PFU/mL)
の常用対数値
精製水(ブランク)
との常用対数値差
(PFU/mL)
精製水(ブランク)に
対するウイルス減少率
精製水(ブランク) 7.39
0.05%CPC水溶液 15秒
作用後
5.28 2.1 99%
5分
作用後
<3.00 4.4 99.99%

※この結果は、試料サンプルに対する試験結果であり、製品品質を保証するものではありません。

関連法規・安全性

消防法 非該当
毒物及び劇物取締法 非該当
化審法 9-1979,5-3686
安衛法 8-(1)-1532
経口毒性(LD50 経口 ラット 200mg/kg(無水物として)
TSCA Listed
EINECS 204-593-9
REACH Not Listed

規格

  • 医薬部外品原料規格2021