光開始剤とは、光の照射によってさまざまな活性種を発生させる化合物のことです。光開始剤は発生する活性種によって、「光ラジカル発生剤」「光酸発生剤」「光塩基発生剤」に大別されます。ここでは、光の照射によって有機塩基を発生させる「光塩基発生剤」、光の照射によって酸を発生させる「光カチオン開始剤」と「光酸発生剤」、ラジカルを発生させる「アゾ重合開始剤」をご紹介します。
光塩基発生剤
光塩基発生剤は、UVの照射によってアミンなどの有機塩基を発生する化合物です。発生した有機塩基によって、エポキシ樹脂の硬化。ゾル-ゲル法などを進行させます。
光カチオン開始剤
光カチオン開始剤は、UV照射によって酸を発生する化合物です。アニオン部位に由来する様々な酸が発生するため、エポキシ硬化など各種の重合反応に利用されております。弊社では長鎖アルキル基等の置換基を有するヨードニウム型のカチオン開始剤をラインナップしており、樹脂に対する相溶性が高く、光分解後に副生するベンゼンの揮発性が小さいため、毒性が低いのが特徴です。
光酸発生剤
当社の光酸発生剤は、主要なレジストメーカーのLSI製造用エキシマレジストにおいて、高い品質と性能が実証されています。高品質なものから汎用グレードまでの幅広い製品を供給することが可能であり、お客様が希望する酸発生剤の受託合成もうけたまわります。
アゾ重合開始剤
アゾ重合開始剤は、熱および光によって分解し、炭素ラジカルを発生するアゾ基(R-N=N-R')をもつ化合物です。
発生した炭素ラジカルは反応性に優れ、各種ビニルモノマーの重合やハロゲン化反応などを進行させます。
受託合成・製造
「合成技術力」「精製技術力」「分析・解析力」を活かして、 お客様の技術要望に沿った化合物の合成・製造を承ります。