WTCR(Wako Thermal Conductive Resin)は、スラリー状から固体に変化する絶縁性と熱伝導性を兼ね備えた製品です。当社独自の技術により、熱伝導性フィラーを大量に含む系でも深部までしっかりと硬化させることが可能です。シリコーン材料を使用していないため、低分子シロキサンによる接点障害等の問題はありません。1液、2液タイプの製品をラインナップしており、用途に応じて使い分けが可能です。
ラジカル重合はビニルモノマーなどの重合に用いられる方法で、開始反応、成長反応、連鎖移動反応、停止反応を素反応とする連鎖反応のことです。高活性なラジカルを成長種として用いるため、主にアゾ化合物や過酸化物が開始剤として使用されています。
近年、ラジカル反応は、有機合成における有用な結合形成手段として利用が報告されています。V-70は富士フイルム和光純薬が独自に開発したラジカル開始剤であり、ラジカル付加反応の添加剤として使用できます。
アゾ重合開始剤は熱及び光により分解し、フリーラジカルを発生するアゾ基(R-N=N-R)を持った化合物です。発生するフリーラジカルが反応性に富んでいるため、各種ビニル系モノマーの重合や有機化合物のハロゲン化反応などに使用されております。
光塩基発生剤(PBG:Photo Base Generator)は、紫外線の照射によってアニオン(塩基)を発生します。PBGから発生する塩基を利用したアニオンUV硬化技術は、塗料、印刷インキ、歯科材料、フォトレジストなどの様々な分野での応用が期待され、近年注目を集めています。当社では、独自に開発した PBGに加え、東京理科大学・理工学部の有光准教授と共同で製品開発した様々なバリエーションのPBGを取り揃えております。
ハイビスワコー®とは「医薬部外品原料規格」及び「医薬品添加物規格」に収載されている「カルボキシビニルポリマー」に適合する安全性の高い水溶性高分子です。化粧品グレードでは「カルボマー」として親しまれ、少量で増粘するため増粘、分散、乳化等の用途で多くのお客さまにご利用いただいております。
近年、半導体の最先端デバイスは微細加工のレベルがナノ領域へと進み、すでにArFエキシマレーザーによる3Xnm世代の量産化が始まっています。また、その一方では、2Xnm世代の開発が急ピッチで進められております。このような最先端のフォトレジスト材料に使用される酸発生剤やポリマーの品質は、半導体のナノ領域への微細化に伴い、極めて高度な品質レベルが要求されます。
リチウムイオン二次電池は携帯電話などを中心として使用されています。さらに、今後は環境エネルギーの問題を解決するキーデバイスとして自動車、大型蓄電池への適用が期待されています。これを実現するために電極と電解液の界面を制御する技術が求められています。当社では電解液に少量添加することで電極と電解液の界面に被膜を形成させ、安定した充放電を可能にする材料を開発しました。