光塩基発生剤とは?

光塩基発生剤(PBG:Photo Base Generator)は、紫外線の照射によってアニオン(塩基)を発生します。PBGから発生する塩基を利用したアニオンUV硬化技術は、塗料、印刷インキ、歯科材料、フォトレジストなどの様々な分野での応用が期待され、近年注目を集めています。当社では、独自に開発した PBGに加え、東京理科大学・理工学部の有光准教授と共同で製品開発した様々なバリエーションのPBGを取り揃えております。

アニオンUV硬化の特徴

・光ラジカル開始剤のように、酸素による失活がありません。
・光酸発生剤のように、発生した強酸による金属基板の腐食や硬化樹脂の劣化がありません。

用途

エポキシやイソシアネートの架橋反応、ポリアミック酸のイミド化触媒、オルガノシランのゾル-ゲル反応、レジストポリマー中における酸の中和剤などに使用されます。

図1.ポリグリシジルメタクリレート(PGMA)を用いたフォトパターニング

PBGの分類

PBGは非イオン型とイオン型に大別されます。非イオン型PBGは、1~2級アミンやイミダゾールが発生可能であり、安定性や耐熱性に優れるのが特徴です。一方、イオン型PBG は、3級アミンやアミジン・グアニジンなどの有機強塩基を発生可能であり、架橋剤やモノマーとの反応性が高いのが特徴です。

増感剤の効果

WPBG-345と各種光増感剤を組み合わせた時の光分解率

WPBG-345の光増感剤の違いによる光分解性の変化

当社は、吸収領域などが異なる様々な光塩基発生剤を取り揃えております。 製品の種類や各製品の物性などをご確認したい方は、下記より詳細ページをご覧ください。