高分子材料のイメージ画像

高分子関連材料

UV硬化型熱伝導性絶縁塗布剤

WTCR

WTCRはUV硬化型の熱伝導性絶縁組成物です。UV照射によって短時間で簡便に高熱伝導性絶縁塗膜を作製可能です。 塗料タイプの熱伝導性硬化物の場合、熱伝導率は2W/mK程度が限界でしたが、WTCRは5W/mkが可能です。
金属への高い密着性を有しているので、アルミベース基板や銅ベース基板の作製に使用できます。 過酷な環境に曝されても、割れや剥がれがなく、絶縁性を維持します。

開発経緯
弊社では長らく光開始剤を種々開発してきました。その中で生まれた光塩基発生剤は、従来のUVラジカル硬化系とうまく組み合わせるとフィラーが大量に充填された系でも優れた硬化性を示し、 かつ金属基材へ高い密着性を示すことがわかりました。これらの技術を応用して生まれたのがWTCRシリーズです。

応用例
アルミベース基板、銅ベース基板

製品の特徴

  • 1液化されており、煩わしい計量や混合が不要。
  • 高圧水銀灯 or UV-LED(365nm)で迅速に硬化。
  • 熱伝導率約5 W/m・k (市場現行品は1~2W/m・K)
  • アルミや銅などの金属基板に高い密着性
  • 高い絶縁抵抗率
  • 80℃、85%RH、100時間経過しても外観異常(ヒビ割れ)、電気特性の低下なし。
  • 熱による硬化も可能。(UVで完全硬化しなかった影部や深部の硬化も問題なし)
WTCRの外観
製品外観
WTCR硬化後の塗膜
硬化後の塗膜

物性

基礎特性

仕様条件 プレベーク:100℃/5分
UV-LED 10 sec (@365nm 300mW/cm2)
ポストベーク:150℃/10分
性状 灰色スラリー

物理特性

熱伝導率(W/m・K), Laser Flash法 約5W/m・k
密着性(Al, Cu) 100/100(碁盤目試験)
硬度 鉛筆硬度6H<
白色度 W=64

電気特性

絶縁抵抗 表面抵抗率1×1012-13 Ω/□
体積抵抗率1×1014 Ω・cm 以上
耐電圧(100/500V 1 min) 異常なし
リーク電流(@100/500V 1 min) 0.02mA
比誘電率(1 MHz) 3.3
誘電損失(1 MHz) 0.02
  • ・本品は、試験研究用途としてご使用下さい。
  • ・掲載のデータは一例であり、本品の性能を保証するものではありません。
  • ・本品は、予告なしに本品の仕様の変更や提供を中止する場合があります。
  • ・本品の使用に関して、第三者の知的財産権を侵害しないことを保証するものではありません。
     なお、上記に関して、試験研究用途以外での使用若しくは、仕様変更、中止などにより、
     お客様に不利益・損害等が発生しても弊社は一切の責任を負いかねますのでご了承下さい。